キリスト教は中東うまれ!
キリスト教というと、「西洋の宗教」って思う人もいるかもしれませんね。
でも実は、キリスト教はおよそ2000年前に中東(とくに現在のイスラエル周辺)で始まったんです。開始直後から、当時ヨーロッパからアジア、アフリカにまたがっていたローマ帝国を中心に広がりました。ただ中東と北アフリカでは、そのあとイスラーム教が広まりました。そのためキリスト教徒はおもにヨーロッパの人々が中心の時代が長く続きました。だから西洋っぽいイメージがあるんですね。
まったく違う文化に根付いたキリスト教
でも考えてみてください。中東って、アラブやイランの、あの中東です。ヨーロッパとぜんぜん違いますよね。その中東で生まれたキリスト教が、文化が異なるヨーロッパ中に広がったんです。ということは、もともとキリスト教はどんな地域や文化の人にも受け入れられる教えということです。
世界に広がるキリスト教
実はいま、キリスト教がすごく成長している地域は、アジアやアフリカ、南アメリカなんです。そこではヨーロッパや北アメリカとは違った雰囲気のキリスト教が広がっています。その国や地域ごとの文化に合った形で、たくさんの人がキリスト教を信じるようになっているんです。
アフリカだってキリスト教
アフリカの人もキリスト教を受け入れています。実はエチオピアは1,700年ほど前からキリスト教国です!そしてみなさんがよく知っている「ゴスペル」と呼ばれる音楽は、アフリカ系アメリカ人たちがキリスト教の賛美歌として生み出した音楽形式です。2023年現在、アフリカ大陸全体で7億人以上のクリスチャンがいて、ナイジェリアなどでは現代的なスタイルの教会(ペンテコステ派教会)が増えていると言われています。現在、ナイジェリアのクリスチャンは1億人あまりとされています。
アジアのキリスト教
お隣の韓国はクリスチャンが30%あまりいるとされています。中国の場合、公式発表では4,000万人あまりで、全人口の2-3%とされています(実はもっと多いのでは、という研究もあります)。中国は国自体が無宗教国家であり、「信仰がある」と答える人は10%程度だとされていますが、そのうちの2割がキリスト教というのはなかなかの数字といえるかもしれません。
キリスト教はグローバル宗教
そういうわけで、日本ではキリスト教がちょっと「洋風」に見えることもありますが、教えの一番大切な部分は、だれでも受け入れられるものなんです。だから、日本人にとってもキリスト教は決して遠いものではないんです。
ちなみに日本の伝統宗教の一つに仏教がありますが、よく考えると仏教はインド(ネパール)生まれの外国の宗教ですよね。それが中国や朝鮮半島などを経由して1,500年ほど前に日本へ伝えられました。そして日本人はこの外国生まれの宗教を、みごとに自分たちのものにしてしまいました。あと何百年かしたら、キリスト教だってそうなるかもしれませんよ?
